これは何か
映画学科の女子学生が卒業制作に取り組んでいます。演技学科の新入生が偶然その映像に入り込み、主演であり、ただ一人の出演者になります。彼のほうが年上ですが、大学に入ったのが遅かったので、彼女のほうが先輩です。
かたち
小説全体を、その映画の完成版として扱っています。映画は台本のない、日常のドキュメンタリーのようなものです。ときどき合わない台本を使ってみる場面があり、それも記録されています。登場人物が一度は消したがった部分も、そのまま残されています。
舞台は日本で、ふつうのライトノベルの語りで書かれています。結末は意図的に第四の壁を破ります。
語り方は『さよなら絵梨』に着想を得ています。カメラの映像で物語ること、現実との境目で遊ぶこと、そして誰かがいなくなる前にその人を記録すること。結末には、あえて大きなどんでん返しを置いていません。